惑わし総長の甘美な香りに溺れて
家について、ガチャッとドアを開けようとしたら鍵がかかっていた。
「あれ? お義母さん今日出社だったっけ?」
会社員であるお義母さんは基本リモートで済ませるらしいんだけど、週に何日かは出社しなきゃならないんだって。
今日は出社の日って言ってたっけ?
陽なら聞いてるのかと思って問いかけたけれど、彼は黙々と鍵を取り出して「さあ、知らない」と素っ気なく答えるだけ。
実の母子なのに、陽とお義母さんってなんだかよそよそしいんだよね。
……ちょっと遅いけど、反抗期なのかな?
「まあでもいないなら……モモ、ちょっと」
「え? 何――っ⁉」
鍵を開けて中に入り、靴をぬいだところで呼ばれた。
呼ばれて振り返った途端、陽の両腕に包まれる。
「学校ではくっつかないでってさっき言ってたよな? それって家でなら良いってことだろ?」
「な、な、な!」
い、良いとは言ってない!
悲鳴の様な声を上げたかったけれど、見た目よりもたくましい腕と薔薇の香りに包まれてまた心臓が壊れそうなほどドキドキしてしまう。
激しい鼓動の音が口からこぼれてしまいそうで、ちゃんとした言葉を紡げなかった。
「あれ? お義母さん今日出社だったっけ?」
会社員であるお義母さんは基本リモートで済ませるらしいんだけど、週に何日かは出社しなきゃならないんだって。
今日は出社の日って言ってたっけ?
陽なら聞いてるのかと思って問いかけたけれど、彼は黙々と鍵を取り出して「さあ、知らない」と素っ気なく答えるだけ。
実の母子なのに、陽とお義母さんってなんだかよそよそしいんだよね。
……ちょっと遅いけど、反抗期なのかな?
「まあでもいないなら……モモ、ちょっと」
「え? 何――っ⁉」
鍵を開けて中に入り、靴をぬいだところで呼ばれた。
呼ばれて振り返った途端、陽の両腕に包まれる。
「学校ではくっつかないでってさっき言ってたよな? それって家でなら良いってことだろ?」
「な、な、な!」
い、良いとは言ってない!
悲鳴の様な声を上げたかったけれど、見た目よりもたくましい腕と薔薇の香りに包まれてまた心臓が壊れそうなほどドキドキしてしまう。
激しい鼓動の音が口からこぼれてしまいそうで、ちゃんとした言葉を紡げなかった。