KISSでチェンジ!
「じゃあどこで?」
「えっと、あの……」

 本当は色々と話しかける内容を考えていたのだろうれど、良明のクールっぷりで見事に崩壊させられてしまっている。
 そうこうしている間に他の女子生徒たちも不満顔になってきている。

 このままじゃまずい感じだな。
 この女の子は悪くないのに、身勝手に良明を引き止める悪女として認識されてしまうのは時間の問題だ。それはさすがに可愛そう。

 ということで純は良明の背中を無理やり押して女の子と共に歩き出した。
「こ、校舎裏にお願いします」

 女の子はどうにか考えてきたセリフを思い出したようで、そう口にしたのだった。
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