KISSでチェンジ!
そして少女マンガに出てくるヒーロー役のようにも見えた。
純の心臓はより一層にドクドクと高鳴る。

純はゴクリとツバを飲み込んで窓へ近づいた。
それを見て良明が部屋の真ん中まで後退していく。

純は窓の上部に手をかけて、片足を窓の下に置いた。
いつものようにジャンプして良明の部屋の窓につかまる。

なにもかわらない日常なのに、純にはそれがスローモーションに感じられた。
良明の香りを感じた瞬間クラリとめまいがして体のバランスが崩れる。

落ちる……!!
そう感じた次の瞬間には、良明に腕を引かれて室内へとなだれ込んでいた。

良明の体に覆いかぶさるようなった純は慌てて横によけた。
「女の体になったわけでもないのに、どうしたんだ?」

いつもは器用に室内へ滑り込んでくる純に対して良明は不思議そうな顔を浮かべている。
お前のせいだよ!
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