KISSでチェンジ!
☆☆☆

「改めて、お誕生日おめでとう! 良明くん!」
委員長の声を合図に大きな拍手が生まれる。

良明は今深井家のリビングにいて、その様子に驚いていた。
深井家のリビングは沢山の装飾で溢れていて、そのどれもが手作りだったからだ。

壁にかけられたハッピーバースデーの渋い文字は書道部の生徒が書いたもので、その文字を飾るように折り紙が貼り付けられている。

やけにリアルな良明の自画像も飾られているけれど、こっちは美術部の部員たちが描いてくれたものらしい。

そして一番のメインは……「じゃーん! ケーキをみんなで手作りしましたぁ!」大きな丸い更に乗せられて出てきた巨大なケーキだ。

誕生日とは思えない3段重ねのケーキはクッキー作りのうまいあの子が中心になって作ってくれたものらしい。
< 270 / 277 >

この作品をシェア

pagetop