KISSでチェンジ!
「で、これどうするかなぁ」
純は服の首元から自分の体を見下ろして呟いた。

実は良明に抱きしめられたあのタイミングで純の体は女になっていたのだ。

パーティの賑わいでどうにかごまかしていたけれど、もうごまかし切ることはできないだろう。

「俺の性別、決まったみたいだ」
小さくつぶやく頬は赤く染まっている。

嬉しいような、なんだかくすぐったいような。

自分の性別を決めたのが良明であったことが嬉しいような、そうじゃないような。
とても複雑な気分だ。

純はゴロンと寝返りを打って目を閉じる。
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