幼なじみのお兄ちゃんが最強王子でして。
それから、結永が起きている間には初めての恋人繋ぎをして、家まで送った。


小さい頃から寝ている間にキスや手繋ぎハグは勝手にしていたので、実質結永のファーストキスは俺。


それも一回ではない。



ほんと、結永があんなゴミみたいな男とキスした日は一生忘れなし何よりもの屈辱だった。


アイツは社会的に抹殺したとはいえ、一生許すことはないだろう。



小さい頃から、仕事で忙しい両親に、厳しい祖父。

祖母はめちゃくちゃ優しかったけれど、もっと愛されたいと思い始めた僕の目の前に現れたのが、結永だった。


厳密に言えば、引っ越してきたのは僕だけれど。


優しい結永が、いつも焼いたクッキーを持ってきてくれた。

アイシングクッキーというやつだ、幼くて不器用ながら、一生懸命作ったものを持ってきてくれて……。

時間を共に過ごすうちに、どんどん彼女に惚れた。



小学生の頃……告白された時は嬉しすぎて気が狂うかと思った。


それで変な回答をしてしまい、こんなことに……。


少しミスをしてしまったが、まあこれから巻き返せば全く問題ない。


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