僕の秘書に、極上の愛を捧げます
唇を放した後、はぁ・・と彼女が漏らした吐息に俺は欲情した。
彼女に『好き』をもらったことで、気持ちが昂った俺は彼女を寝室に連れ戻す。

「ねぇ翔子、もう一度・・翔子の全部を見せてくれる? 俺だけがそうしていい男なんだって、確かめさせてほしいんだ」

「あっ・・ぁぁ・・は・・い」

彼女の答えが待ちきれず、服の中に指を這わせた。
夢中だった昨晩とは違い、彼女の反応をじっくりと確かめながら触れていく。

ふと、頭の中を遠藤の顔が横切った。

もしかしたら、彼女も俺との時間に遠藤を思い出したりするのだろうか・・。

だとしても、俺が。
俺が全部上書きして、彼女の頭の中を埋め尽くしてしまいたい。

そんな思いでいると、彼女も何か考えていたのか俺の腕をつかんだ。

「どうした?」

「私・・だけが、恭介さんの腕の中にいられる女性・・ですか?」

「えっ」

「だって・・」

自分が蒔いた種とはいえ、あの噂のことかと頭が痛くなる。
夜の相手が豊富で、俺の立場とルックスだと疑いようがない・・と彼女自身も話していたくらいだ。

信じられるかどうかはともかく、俺は事実をそのまま伝えた。

「もちろん翔子ひとりだ。日本に帰って来る時に、そういった相手との関係は綺麗にした」

「え? でも、今も女性との会食の後はご自宅に戻られていないと聞いていますが・・」

「それは事実だけど、誰かと一緒だと聞いた? ひとりで佐伯の店に寄ってたんだ。会食の後は誰とも何も無い。あると思ってたの?」

複雑な表情をしつつ小さく頷いた彼女を見て、俺はこれまでのことを話そうと決めた。
ようやく俺を好きになってくれた彼女の気持ちが、不安に覆いつくされてしまう前に。



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