【完結】年の差十五の旦那様Ⅰ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~【コミカライズ原作】
「ギルバート様のことが、知りたいです」
私は毛布を少し整えながら、そう言う。ギルバート様のことを、私はあまり知らない。知っていることと言えば、過去に婚約者に捨てられたことがトラウマになっていることとか、大食いなこととか。あと、仕事熱心なところとか、不器用なこととか。そう言うことしか知らないので、もう少しだけでも踏み込んだことが知りたかった。
(あれ? でも、どうして私はこんなことを思っているのかしら……?)
いつもならば、絶対にそんなことを思わないのに。そう思って私が頭上にはてなマークを浮かべていると、ギルバート様は「……そんな話、聞いていて面白くないだろう」とぼやかれていた。
「いえ、私は……その、ギルバート様ご自身に興味がありまして……」
多分、この間一緒にお出掛けする約束をした日ぐらいから、少しずつだけれどギルバート様のことを知りたいと思っている……のだと思う。でも、それは決して口には出さなかった。今日口にしたのは、きっと身体が弱っていたからだろう。
「……そうか。まぁ、面白くないことでよければ、話そう」
「……よろしく、お願いいたします」
私は毛布をかぶり直して、そう返事をする。私の頬は、何処か赤く染まっていたと思う。それは、見る人が見れば好きな人を前にした女性のようだろう。……私、ギルバート様のことを恋愛対象として好きだとは思っていないはずのだけれど……。
(でも、素敵なお方なのよね)
年の差が気にならなくなるぐらい、ギルバート様は素敵なお方だ。だから、ここに来ることが出来て私は幸せ。いずれ、出て行かなくてはいけないとしても、今だけはこの幸せに浸っていたい。ずっと、ずっとそう思っている。
私は毛布を少し整えながら、そう言う。ギルバート様のことを、私はあまり知らない。知っていることと言えば、過去に婚約者に捨てられたことがトラウマになっていることとか、大食いなこととか。あと、仕事熱心なところとか、不器用なこととか。そう言うことしか知らないので、もう少しだけでも踏み込んだことが知りたかった。
(あれ? でも、どうして私はこんなことを思っているのかしら……?)
いつもならば、絶対にそんなことを思わないのに。そう思って私が頭上にはてなマークを浮かべていると、ギルバート様は「……そんな話、聞いていて面白くないだろう」とぼやかれていた。
「いえ、私は……その、ギルバート様ご自身に興味がありまして……」
多分、この間一緒にお出掛けする約束をした日ぐらいから、少しずつだけれどギルバート様のことを知りたいと思っている……のだと思う。でも、それは決して口には出さなかった。今日口にしたのは、きっと身体が弱っていたからだろう。
「……そうか。まぁ、面白くないことでよければ、話そう」
「……よろしく、お願いいたします」
私は毛布をかぶり直して、そう返事をする。私の頬は、何処か赤く染まっていたと思う。それは、見る人が見れば好きな人を前にした女性のようだろう。……私、ギルバート様のことを恋愛対象として好きだとは思っていないはずのだけれど……。
(でも、素敵なお方なのよね)
年の差が気にならなくなるぐらい、ギルバート様は素敵なお方だ。だから、ここに来ることが出来て私は幸せ。いずれ、出て行かなくてはいけないとしても、今だけはこの幸せに浸っていたい。ずっと、ずっとそう思っている。