きみのためならヴァンパイア




金の瞳は冷たくて、見れば射ぬかれてしまいそう。

それなのに触れた手のひらはあたたかく、どこか優しい。



「ーー噛みついて、いい?」



返事も待たず、今宵も私の首筋を噛む。

きみはヴァンパイアの王様。



ーー私はもう、逃げられない。










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