この青空に、君と生きる未来を誓う。

「え!? そうだけど、よくわかったね?」

改めて 「彼氏?」って訊かれるのって恥ずかしい。

「お互い名前で呼び合ってて親しそうだったから」

「そっか」

「彼方って名前なんだ、彼氏」

「うん。日向 彼方くんって言うの」

「へぇ。名前までイケメン」

「だよね」

「でも、そっか、天音さん、彼氏いるんだ。
中学時代からモテてたよな」

「そんなことないと思うけど。久遠くんだって人気あったよ」

そんな話をしていたら、あっという間に駅に到着。

「あ、ちょうど電車来る。じゃ、またね」

「うん、またね」

久遠くんが改札に入っていくと、私は家に向かって歩き始めた。

まさか、塾で久遠くんと会うなんて思わなかったな。

でも、相変わらず明るくて面白くていい子だった。

夏期講習は大変だけど、久遠くんと一緒だったら心強いかもしれない。
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