公爵令嬢ヘレーネの幸せな結婚
◇◆プロローグ◆◇
◇公爵家の呪い◇
昔むかし……というほど遠くない少し昔、美しい王女がおりました。
王女は、政変により祖国を追われた異国の王子と恋仲になります。
ところが、国王は公爵家への降嫁を命じました。
婚礼の最中、王女は呪いの言葉を唱えます。
“この結婚から生まれ出るものは全て、ひとつ残らず神の恵みに与りませんように”
*:・゚*.+ ❄︎ *:・゚*.+ ❄︎ *:・゚*.+ ❄︎ *:・゚*.+
バイエルン王国、王都ミュンヘン。
ルートビッヒ通りを吹き抜ける小雪まじりの風が、マクシミリアン公爵宮殿の窓をカタカタと震わせる。
子供部屋で眠る公爵令嬢ヘレーネは夢の中で、幼い女の子と出会った。
「ねぇ、王女の呪いはどうすれば解くことができる?」
王女は、政変により祖国を追われた異国の王子と恋仲になります。
ところが、国王は公爵家への降嫁を命じました。
婚礼の最中、王女は呪いの言葉を唱えます。
“この結婚から生まれ出るものは全て、ひとつ残らず神の恵みに与りませんように”
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バイエルン王国、王都ミュンヘン。
ルートビッヒ通りを吹き抜ける小雪まじりの風が、マクシミリアン公爵宮殿の窓をカタカタと震わせる。
子供部屋で眠る公爵令嬢ヘレーネは夢の中で、幼い女の子と出会った。
「ねぇ、王女の呪いはどうすれば解くことができる?」