先輩と後輩の関係。
舜の全部のプレッシャーが取れたはずはないけど…少し気持ちが楽になってたらいいなって思う。
少しの時間、私の胸に顔を埋めていた舜。
弱いところを見せてこなかったけど…ここまで自分と戦って、全然支えられてなかったのかもしれない。
ごめんね。
私は抱きしめることしかできなくて…
舜からしたら、人気で求められすぎるのも辛いのかも。
「安心するわ」
『私も安心する。眠くなってくる』
「凛、覚えてる?俺の意識が戻って…会いに来てくれた日。」
『忘れるわけないじゃん』
「あの日、医者は父ちゃん達に俺が美容師を続けるのは難しいと思いますって」
『そうなの?』
「それを父ちゃんが俺に伝えたのは凛と別れた日」
『やば』
「日常生活さえ痛くて、ハサミさえ持たなくて…それに、目標もなくなって美容師を辞めようと思って…でも、もう一回やろうと思ったのは凛の髪の毛切った日」
『やば』
「凛がいなかったら辞めてた。人生変わるもんだね。ありがとうな」
言葉がでなくて、涙だけ溢れてきた。
想像以上に苦しんで悩んでたんだね…
私が舜の立場なら耐えきれなくて、この世にいない選択をするかもしれない。
舜と別れて、苦しかったけど…その何倍も何十倍も苦しんでたと思ったら、苦しかった。
『凛のところに戻ってきてくれてありがとう』
「生きててよかった」
『たくさん幸せになろうね』
「今も凛といられて、幸せだけどな」
『私も幸せいっぱい』
「泣くか笑うかどっちかにしてもらえる?」
『無理』
泣いて、笑って…抱きついて、キスをして…抱かれるかと思ったし、私もそんな気分だったから覚悟してたら「お風呂入ろう」って。
え、意外。
けど、何も言わずに一緒にお風呂に入った。
わざと足を伸ばしてきたり、後ろから抱きつかれてプロレス技をかけられたりして遊ばれていた。
『まじでやめてほしい』
「お気に召さず?」
『召す人がいるの?』
「誰かしらは召すでしょ」
『元カノくらいでしょ』
「何年前くらい遡ればいい?」
『知らないよ』
「1番最近の彼女は凛だけど」
『確かに?』
舜の上手い言葉に騙されてしまいそうだったけど、そういえばそうだよね。と納得してしまった。
今は舜のお嫁さんだし…
舜の考え方でいくと、前の彼氏は舜ということだね。
舜に洗脳されてる可能性ある…?