捨てられ令嬢ですが、一途な隠れ美形の竜騎士さまに底なしの愛を注がれています。
第2話
瞼を開ける。ぼうっとする意識のまま、何度か瞬き。
そして、見慣れない天井に驚いて、勢いよく身体を起こした。
「いたっ」
瞬間、ずきんとした鈍い頭の痛みに襲われて、私はよろよろとまた上半身を寝台の上に倒した。
寝台はふかふかで、かけてある毛布も上等なもの。だからなのか、勢いよく倒れてもちっとも痛くない。
(えぇっと……ここ、何処だっけ……?)
眠る前の記憶を思い出そうとする。……でも、ちっとも思い出せない。
しばらく寝台の上でゴロゴロとしていると、部屋の扉がノックされた。驚いて返事をすれば、「メリーナさん」と私の名前が呼ばれた。……この声、男の人のものだ。
慌てて自分の格好を見て、問題ないと判断。これは普段着だし、多分眠る前に身に着けていたものだろう。
「どうぞ……」
控えめに声を上げれば、部屋の扉が開く。そこから顔を出したのは……目元まで伸びた前髪が特徴的な男。
(あぁ、そうだ。……私、めちゃくちゃ酔って……)
記憶が鮮明になってきた。
この人はヴィリバルトさん。面倒な酔っ払いの私に根気強く付き合ってくれた人。
(っていうことは、ここはヴィリバルトさんのお屋敷……?)
ぐるりと室内を見渡す。室内はとてもきれいに片付いていて、生活感がない。その割には掃除が行き届いていて、さらには置いてある家具は上等なものに見える。デザインにしろ、素材にしろ。とても高級なものだと思う。
そして、見慣れない天井に驚いて、勢いよく身体を起こした。
「いたっ」
瞬間、ずきんとした鈍い頭の痛みに襲われて、私はよろよろとまた上半身を寝台の上に倒した。
寝台はふかふかで、かけてある毛布も上等なもの。だからなのか、勢いよく倒れてもちっとも痛くない。
(えぇっと……ここ、何処だっけ……?)
眠る前の記憶を思い出そうとする。……でも、ちっとも思い出せない。
しばらく寝台の上でゴロゴロとしていると、部屋の扉がノックされた。驚いて返事をすれば、「メリーナさん」と私の名前が呼ばれた。……この声、男の人のものだ。
慌てて自分の格好を見て、問題ないと判断。これは普段着だし、多分眠る前に身に着けていたものだろう。
「どうぞ……」
控えめに声を上げれば、部屋の扉が開く。そこから顔を出したのは……目元まで伸びた前髪が特徴的な男。
(あぁ、そうだ。……私、めちゃくちゃ酔って……)
記憶が鮮明になってきた。
この人はヴィリバルトさん。面倒な酔っ払いの私に根気強く付き合ってくれた人。
(っていうことは、ここはヴィリバルトさんのお屋敷……?)
ぐるりと室内を見渡す。室内はとてもきれいに片付いていて、生活感がない。その割には掃除が行き届いていて、さらには置いてある家具は上等なものに見える。デザインにしろ、素材にしろ。とても高級なものだと思う。