捨てられ令嬢ですが、一途な隠れ美形の竜騎士さまに底なしの愛を注がれています。
 翌日。出かける仕度を終えた私は、ギードに会いに来ていた。

 ギードは私の話を聞きながら、あきれたような目を向けてくる。

 あらかた話し終えると、ギードは大きなあくびをした。どこからどう見ても、あきれている。

「リーナは聞きたくないことまでぺらぺら話すので、うるさくて困ります」
「……けど、きちんと聞いてくれるじゃない」

 むっとした私の返事に、ギードは翼を軽く動かす。

 大きな翼は少し動くだけで、強い風を生む。咄嗟に髪の毛を押さえたのはセットを崩さないためだ。

「当たり前でしょう。リーナの話は興味深い部分もありますし。……いらない部分も、多いですが」
「最後の一言は余計よ」

 あげて落とされるとは、こういう気持ちなのだろうか。

 それはわからないけど、ギードが本心を言っていることはわかる。あと、ギードのいつも通りの態度が今の私にはありがたい。

 緊張もあって、私は昨夜から平常心を失いつつあった。だからか、ギードのいつも通りの態度が心に落ち着きを与えてくれる。

 一度だけ深呼吸をして、ギードの目を見る。ギードは口元を緩めた。
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