捨てられ令嬢ですが、一途な隠れ美形の竜騎士さまに底なしの愛を注がれています。
「楽しんできてください。私はリーナとヴィリが仲良くしてくれているのが嬉しいので」
「……うん、ありがとう」

 素直にお礼を言って、外に出る。ちょうどヴィリバルトさんも屋敷から出てきたところだった。

「ギードに会ってきたのですか?」

 まさか私が、出かける直前までギードと会っているとは思っていなかったらしい。

 驚きを帯びた声で問うてくるヴィリバルトさんに、私はにっこり笑ってうなずいた。

「出かけると話してきました。家族にはきちんと出かける連絡をしないと」

 以前、ヴィリバルトさんはギードのことを『家族』だと言っていた。

 なら、同居人と変わらない存在。あと、私もギードのことを家族だって思っているし。

「そういうことですか。ですが、メリーナさんから言わなくても俺が言いますよ」
「私だって、ギードと話したいです」

 人間とは違う視点を持って、人間よりずっと長く生きているドラゴンという存在。

 会えたのは奇跡なのだから、今この時間をたっぷり堪能したい。

「……メリーナさんがギードと仲良くなってくれて、本当に嬉しいです」

 なんていうヴィリバルトさんの声は、どこかさみしそうだった。
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