メンヘラ・小田切さんは今日も妻に貢いでいる
小田切さんになって初めてのお正月
年が明けた、元旦。
亜夢の部屋のベッドの上。
モゾモゾと動き出す、翠李。
亜夢にしっかり抱き締められていた。
大晦日から亜夢の実家に泊まった、亜夢と翠李。
遅くまで、亜夢の母親・モトコ(亜夢は母子家庭)と三人で夜更けまで飲んでいたため、少し遅い朝だ。
去年のクリスマスに入籍した亜夢と翠李。
今日は、夫婦になって初めての正月だ。
「んん…」
ゆっくり起き上がる、翠李。
シングルベッドに、身長185cmの亜夢と148cmの翠李。
いくら翠李が小柄だといっても、大きな亜夢とシングルベッドに横になるのはかなりきつい。
ベッドの下に落ちてないことに、ホッと肩を撫で下ろした。
「…………今、何時だろ?」
サイドテーブルに置いていたスマホを取り、時間を確認する。
「わ…もう、11時だ……(笑)」
苦笑いをして、亜夢を起こそうと優しく揺する。
「亜夢さん、亜夢さん!
起きて〜」
すると―――――亜夢がモゾモゾと動き出し、ゆっくり目を覚ました。
「…………ん…あ…翠李ちゃ…おはよう…」
見上げて、両手を広げる亜夢。
翠李の手を引っ張った。
引っ張られるまま、亜夢の上に覆いかぶさった。
「ちょっ…あ、亜夢さ―――――」
「んーーー!翠李ちゃん、好き〜!!」
頰ずりする亜夢に、翠李もフフ…と嬉しそうに笑った。
亜夢も起き上がり、二人はベッドの上で向き合って座る。
「……/////」
強面ではあるが、整った顔の亜夢。
寝起きで髪の毛が少し先立っているのに、完璧な美しさだ。
思わず翠李は見惚れていた。
「翠李ちゃん、改めて今年もよろしくね!」
「うん!こちらこそ!亜夢さん!」
「俺を嫌いにならないでね?」
「うん」
「ずっと、俺だけを見ててね?」
「うん」
翠李の手を両手で包み込み、窺うように、懇願するように言った。
「…………翠李ちゃん。
“亜夢が好き”って言って?」
「亜夢さんが好き!」
「フフ…嬉しいな。
俺も大好きだよ!」
そう言って、顔を寄せる。
翠李も自然と目を瞑った。
チュッチュ!と何度か啄みキスをかわした。
「―――――あ!そうだ!
翠李ちゃんに、お年玉あげないとだね!」
「………え…?」
(お年玉?)
「ちょっと待ってね!」
ベッドを下り、自身のバッグをゴソゴソと漁る。
そして「はい!翠李ちゃん!」と、満面の笑みで渡してきた。
「………」
(ぶ、分厚い……)
お年玉袋には入りきれなかったのだろう。
マチのある一般的な封筒だ。
そして宛先を書くところに“愛する翠李ちゃんへ”と書かれていた。
「フフ…
翠李ちゃんの年齢と同じ22万にしようと思ったんだけど、それじゃ少ないから!」
「………」
(いくら?)
どう考えても札束が入ってるであろう封筒を手に、翠李は固まっていた。
亜夢の部屋のベッドの上。
モゾモゾと動き出す、翠李。
亜夢にしっかり抱き締められていた。
大晦日から亜夢の実家に泊まった、亜夢と翠李。
遅くまで、亜夢の母親・モトコ(亜夢は母子家庭)と三人で夜更けまで飲んでいたため、少し遅い朝だ。
去年のクリスマスに入籍した亜夢と翠李。
今日は、夫婦になって初めての正月だ。
「んん…」
ゆっくり起き上がる、翠李。
シングルベッドに、身長185cmの亜夢と148cmの翠李。
いくら翠李が小柄だといっても、大きな亜夢とシングルベッドに横になるのはかなりきつい。
ベッドの下に落ちてないことに、ホッと肩を撫で下ろした。
「…………今、何時だろ?」
サイドテーブルに置いていたスマホを取り、時間を確認する。
「わ…もう、11時だ……(笑)」
苦笑いをして、亜夢を起こそうと優しく揺する。
「亜夢さん、亜夢さん!
起きて〜」
すると―――――亜夢がモゾモゾと動き出し、ゆっくり目を覚ました。
「…………ん…あ…翠李ちゃ…おはよう…」
見上げて、両手を広げる亜夢。
翠李の手を引っ張った。
引っ張られるまま、亜夢の上に覆いかぶさった。
「ちょっ…あ、亜夢さ―――――」
「んーーー!翠李ちゃん、好き〜!!」
頰ずりする亜夢に、翠李もフフ…と嬉しそうに笑った。
亜夢も起き上がり、二人はベッドの上で向き合って座る。
「……/////」
強面ではあるが、整った顔の亜夢。
寝起きで髪の毛が少し先立っているのに、完璧な美しさだ。
思わず翠李は見惚れていた。
「翠李ちゃん、改めて今年もよろしくね!」
「うん!こちらこそ!亜夢さん!」
「俺を嫌いにならないでね?」
「うん」
「ずっと、俺だけを見ててね?」
「うん」
翠李の手を両手で包み込み、窺うように、懇願するように言った。
「…………翠李ちゃん。
“亜夢が好き”って言って?」
「亜夢さんが好き!」
「フフ…嬉しいな。
俺も大好きだよ!」
そう言って、顔を寄せる。
翠李も自然と目を瞑った。
チュッチュ!と何度か啄みキスをかわした。
「―――――あ!そうだ!
翠李ちゃんに、お年玉あげないとだね!」
「………え…?」
(お年玉?)
「ちょっと待ってね!」
ベッドを下り、自身のバッグをゴソゴソと漁る。
そして「はい!翠李ちゃん!」と、満面の笑みで渡してきた。
「………」
(ぶ、分厚い……)
お年玉袋には入りきれなかったのだろう。
マチのある一般的な封筒だ。
そして宛先を書くところに“愛する翠李ちゃんへ”と書かれていた。
「フフ…
翠李ちゃんの年齢と同じ22万にしようと思ったんだけど、それじゃ少ないから!」
「………」
(いくら?)
どう考えても札束が入ってるであろう封筒を手に、翠李は固まっていた。
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