腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
なかなか立とうとしない尚人を立たせる。銀行用の印鑑は持ち歩いているとのことだったので、運転免許書を確認し、俺の車で銀行へ向かう。
その間、尚人はずっと涙を流し続けた。
「お金は何事も一括の方がいいんですよ。分割だと支払わなかったりしますからね。そうなると、親御さんに建て替えてもらわなきゃいけなくなりますし、これ以上迷惑なんてかけたら、浮気相手と結婚できなくなりますよ」
「……俺は、アイツと結婚する気はありません。料理もできないし、家事もしないし、あくまで体の関係だけでよかったんです。本当は……本当に、和歌と結婚したかったんです」
「人生そんなに甘くはないですよ。海外では浮気したら局部を切り落としたりもするらしいです」
俺の話に尚人は「えっ」と苦しそうな声を出した。
「繋げても恐らく神経は戻らないでしょうね。よかったですね、刑務所も行かず、局部も切り落とすこともなく、お金を払うだけで済んで。和歌さんに感謝ですね」