腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
『彼女の分も支払う』と強気だった尚人は、
「……そ、そんなに無理です。取りすぎじゃないですか」
払えないと気弱になった。
「そんなことないですよ。和歌さんの今後を考えたらこの金額が妥当です。それとも、尚人さんは浮気相手の分の慰謝料は支払えるのに、和歌さんにはこの金額出せないのですか?」
「……っ、分かりました。あの、この中に新婚旅行のキャンセル料とか、結婚式場のキャンセル料って入っていますよね?」
「入っておりません。キャンセル料は有責な当事者が支払うことになってますので、尚人さんが支払います。結婚式は一年先ということでしたので、申し込み金額の何割かを支払えば済むんじゃないですか?」
「……くそ、なんでこんなことに……」
尚人は歯を食いしばり、瞳に溜めていた涙を流した。
「あなたが浮気したからですよ。和歌さんと結婚しても、浮気相手と関係を続けようとした罰です。本来なら逮捕されてもおかしくないことを仕出かしたんですよ。刑務所行きにならなかっただけマシと思ってください。さて、金額は一括でお支払いしていただきます。今から銀行行きますよ」