腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
「あ……」
確かにそうだ。
なり得る可能性は、皆そうなる可能性がある。だから、何もない人間が法に背いて道を踏み外してしまったりする。
暖の言うことは妙に説得力があり、つい、『そうだな』と納得してしまう。
「……まあ、ぶーちゃんのことはひとまず置いといて。尚人と連絡は取ってんの?」
「うん。『実家はどう?』って。電話は滅多にしないけど……でも、部屋が散乱してる写メを送ってきて『部屋が散らかりまくっててヤバいから戻れるタイミングで一回戻ってきて』って連絡がきた……」
「なんだそれ、おまえのこと婚約者というより、家政婦か何かと勘違いしてんじゃねぇのか? でも、家に一回でも帰れる許可が出たんならちょうどいい。俺も行く」
「……え? だ、暖も一緒に行くの? もしかして、その時に尚人に説明するの?」
私の質問に暖は首を小さく横に振った。
「言い逃れできない証拠がいる。部屋に監視カメラをつける。監視カメラがバレそうなら盗聴器でも良い。浮気相手を特定できたら一気に追い詰めるぞ」