腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
詰め終わったダンボールを全て部屋の外へ出す。エレベーターを使って一番下まで下ろし、なんとか車まで運んだ。全て詰み終えた私は、暖の車の助手席へ乗り込んだ。
「上手くいけば、内容証明書はその日のうちにかけるから、届くのは早くて数日だな」
「うん、ありがとう」
暖の言う通り、内容証明がその日のうちにかけてしまうくらいの出来事が、その日のうちに起きてしまった。
――時刻は夜の八時。
暖は「あの小型カメラ、録画機能も自動的にされてんだよ」と、パソコンをデスクの横に置きながら、コーヒーを飲んでいた。
「……あっ、帰ってきたけど、コイツ尚人?」
スーツ姿の尚人を指さしながら私に質問した。
「……うん」
「じゃあ一緒にいる女は浮気相手か」
「…………この人、前の仕事場の先輩」
「前の仕事場って、櫻坂の?」
暖の問いかけに頷く。
「なるほど。だから上の人に上手いこと言って、研修期間で辞めるように仕向けさせられたのかもな」