つれない男女のウラの顔
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「今週もお疲れ様!ってことで、かんぱーい」
「乾杯」
マイコの合図と共に、持っていたグラスをマイコのグラスにカツンとぶつける。キンキンに冷えた生ビールを喉に流し込むと、思わず「あーうまっ」とオッサンみたいな声が漏れた。
「週末のビールってなんでこんなに美味しいの」
「京香ちゃん、美味しいのはビールだけじゃないのよ。こないだオタク仲間とこの店に来たんだけどね、ここの料理まじで全部美味しいから」
ドヤ顔を向けてきたマイコとやって来たのは、半年前にオープンしたばかりの、会社から一駅離れた肉バル。どの料理もお酒にあって美味しいと、巷では噂になっているらしい。
「どうしても京香をここに連れて来たかったの。私が誘わなきゃ、京香はすぐに引きこもっちゃうから」
「ありがとうマイコ。あなたの仰る通り、毎日寄り道もせず自宅に帰ってるよ。マイコのお陰で社会勉強が出来てます」
「ほんとコミュ障にもほどがあるよねー。私には全然理解出来ないわ」
それもそうだろう。マイコはとにかくコミュ力が高い。重度のオタクだし、少し変わったところもあるけれど、誰とでも友達になれちゃう気さく過ぎる女。
入社式で初めて会った時、あまりにも躊躇なく話しかけてくるから、その勢いが最初はちょっと怖かった。
だけど本当に面倒見がよくて、明るくて、誰に対しても優しくて包容力があって…だから研修中も、周りの輪から外れている私をよく気遣ってくれた。そんな彼女の人柄に惹かれ、尊敬するようになった。
会社でも安定に一匹狼の私だけど、彼女にだけは心を許せる。マイコは経理部だから会社ではあまり会えないけど、私の唯一の友人だ。
「今週もお疲れ様!ってことで、かんぱーい」
「乾杯」
マイコの合図と共に、持っていたグラスをマイコのグラスにカツンとぶつける。キンキンに冷えた生ビールを喉に流し込むと、思わず「あーうまっ」とオッサンみたいな声が漏れた。
「週末のビールってなんでこんなに美味しいの」
「京香ちゃん、美味しいのはビールだけじゃないのよ。こないだオタク仲間とこの店に来たんだけどね、ここの料理まじで全部美味しいから」
ドヤ顔を向けてきたマイコとやって来たのは、半年前にオープンしたばかりの、会社から一駅離れた肉バル。どの料理もお酒にあって美味しいと、巷では噂になっているらしい。
「どうしても京香をここに連れて来たかったの。私が誘わなきゃ、京香はすぐに引きこもっちゃうから」
「ありがとうマイコ。あなたの仰る通り、毎日寄り道もせず自宅に帰ってるよ。マイコのお陰で社会勉強が出来てます」
「ほんとコミュ障にもほどがあるよねー。私には全然理解出来ないわ」
それもそうだろう。マイコはとにかくコミュ力が高い。重度のオタクだし、少し変わったところもあるけれど、誰とでも友達になれちゃう気さく過ぎる女。
入社式で初めて会った時、あまりにも躊躇なく話しかけてくるから、その勢いが最初はちょっと怖かった。
だけど本当に面倒見がよくて、明るくて、誰に対しても優しくて包容力があって…だから研修中も、周りの輪から外れている私をよく気遣ってくれた。そんな彼女の人柄に惹かれ、尊敬するようになった。
会社でも安定に一匹狼の私だけど、彼女にだけは心を許せる。マイコは経理部だから会社ではあまり会えないけど、私の唯一の友人だ。