65リットルよりも、笑って。
こうなってたんだ、どちらにせよ。
勝ち気にする場ではなかったとしても笑顔をひとつ見せておくと、男は一瞬だけ困惑を見せた。
「まあ……冤罪は許さないけどな」
「はいはい。すみませんでしたね〜」
「それと、エナジードリンク系は嫌いだ。あれは身体にもかなり悪い」
「…受け取っておいてよく言うよ!」
余命を言い渡されたからってメソメソする気は起きない。
だってその時間すらも、私からすればかけがえのない1秒だ。
どんなふうにこれからの時間を見つめていけばいいのか、なにひとつ決まってないけれど。
とりあえず笑顔。
笑っていよう、泣くよりは笑顔だ。
「とりあえず俺は帰るが、なにかあったら遠慮なくナースコール押せよ」
と、無表情&生意気に言ってきたのは。
ちょうど私が夕食を完食し終わったあとだった───。