65リットルよりも、笑って。
「そうやって興味あったこととか、やってみたかったことをとりあえず書き出してみようと思ってさ」
たぶんだけど、親戚たちはなるべく応えてくれる。
最後だからと、それっぽい優しさを与えてくれるはず。
気になってるっぽい。
私が次に何を言うのか。
今日初めてバチッと目が合った私は、ニヒッと笑う。
「見事に白紙!」
なーんにも埋まらなかった。
やりたいこと、したいこと、なんでもいいから書けばいいだけなのに。
これが私が歩いていた人生だったんだって実感したら、虚しくもなっちゃってさ。
娘が余命1年あるかどうかも分からず、悪性の脳腫瘍を抱えていたところで実の母親は現れてくれないんだよ。
「ほんと、パッとしない18年だったなあ〜」
「……パッとする人生って、なんだ」
「え?」
「なら、おまえが思うパッとする人生って……なんなんだよ」