65リットルよりも、笑って。




「これが、私が看護師を目指した理由。…その子も本当は私のことが好きだったって彼のお母さんから聞いたとき、涙が止まらなかった」



その子の選択が正しいのか間違っているのかは分からないけれど、伝えなかった後悔は残ってない?

死ぬ間際、残ったんじゃないの?


私は単純に、そう思っては誰かに問い質したくなった。



「ごめんね、こんなの私のエゴでしかないけれど……なゆちゃんに重ねているのかもしれない。…抗がん剤治療、受けてほしいです」


「…………」


「ずるいよね、まったく情けないでしょう。看護師になって6年も経つくせに……最終的には患者さんにお願いすることしかできないんだから」



こうして朝から晩までやさしく説得してくれる日々。

主治医である渡会先生は私の気持ちが第一だと言って、そっと様子を見守ってくれている。


もうひとりの若き担当医といえば───、



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