冷酷王子は、異世界から来た少女を溺愛する
 眩しい光が消え、あたしは、ゆっくりと目を開けた。
 そこには、漆黒の闇が広がっていた。
 「(また、真っ暗…。)
(何なの?)」
 あたしは、足元見ると、何かの台に立っているような感じで、雲があちらこちらにあり、雲と雲の間から見えるのは、宝石のように、キラキラ光る、地球と同じように丸い星だった。
 「(綺麗…。)」
 見惚れていると、それまで立っていた、台が急に消えた!
 あたし達は「きゃああああ!!」と叫びながら落ちた。
 そんなあたし達を受け止めたのは雲だった。
 雲の上は、ぷにゅぷにゅしていて、明るくて、みんなの顔が見れ、バラバラの雲に乗っていることが分かった。
 「みんな、大丈夫?」
「わたくしは大丈夫ですわ。」
「私も。」
「ワタシも。」
「わたしも大丈夫です。」
「ねぇ。
誰か、あの島知ってる人いる…?」
 誰もが「知らない。」と答えた。
 「知らない。」と聞いた瞬間、島の方から、大きなシャボン玉が、こちらに向かってくるのが見えた。
 「(何…。)
(あの大きなシャボン玉…。)」
 大きなシャボン玉は、あたし達が乗ってる雲に1つずつくっついた。
 そして、大きなシャボン玉は、この中に入れと言わんばかりに、あたし達サイズの入り口を口を開けた。 
 「(何…?)
(このシャボン玉…。)
(入って大丈夫なの…?)」
 あたし達は、恐る恐る、大きなシャボン玉に入った。
 大きなシャボン玉は、あたし達が入ると、入り口を閉じた。
 そして、そのまま、大きなシャボン玉は、キラキラ光る島へと降りて行った。
 降りて行くと、見えたのは、キラキラした島は、国のようだった。
 大きなシャボン玉は、大きな森へと入った。
 不思議なことに、大きなシャボン玉が通る時には、木々が避けて、木々にぶつかることなく、進んで行った。
 辿り着いたのは、大きな湖。
 そこには、あたし達と同じくらいの女の子が、あたし達と同じように、大きなシャボン玉の中にいた。
 「(これ何なの…?)
(何の集会…?)」
 少しすると、大きなシャボン玉が動き出した。
 大きなシャボン玉は、横8列になるように動き始め、あたし達5人は、バラバラに並ばされた。
 順番としては、あたしが、5人の中で1番右端で、隣りがユカ、3つ飛ばしてミカ、ヤエ、ヒロの並びで、ヒロが最後だった。
 あたしは、自分が並んでる列を見た。
 すると、後ろから、列を乱し、あたしの前に6人の仲良しであろう子達が割り込んできた。
 「(え…、何…?)
(あまりにも堂々とした割り込み…。)」
 あたしの前にきた6人は、列を乱して、仲良くおしゃべりTime。
 しかも、あたしの方を見ながら、クスクスと笑いながら!!
 「(何?)
(イラッとするんだけど?)
(ってか、そんなに離れたくないなら、いっそのこと1つになっちゃえば?)」
 あたしがそう思った瞬間、6人の大きなシャボン玉が1つになった。
 「(えっ、本当に1つになった…。)
(何これ…。)
(これって、くっつくものなの?)」
 あたしは驚いた。
 「(まるで、魔法のよう…。)
(もしかして…これって…あたしが魔法かけた…?)
(いやいや…魔法って…漫画じゃないんだし…。)
(でも、魔法なら納得いくんだよね…。)」
 1つになった大きなシャボン玉は、大きさはあまり変わってないので、中の6人はキツそうに見えた上に、周りからヒソヒソ話しのネタになっていた。
 ヒソヒソ話しのネタに耳を傾けたら、「スリーヴァーが1つになるなんて…。」「スリーヴァーって1つになれたんだ…。」など聞こえてくる。
 「(どうやら、スリーヴァーって言うのが、この大きなシャボン玉の事みたいね…。)」
 1人で納得していたら、別の人の話し声が聞こえてきた。
 「スリーヴァーって、各国の国王様が作ってるんでしょ?
だったら、国王様の中の誰かじゃないの?
私達が、呪文も唱えず壊せるわけないでしょ?
異世界から来た人も含めて。
もし、出来たなら国王様と同じくらいか、国王様以上の魔力の持ち主ってことになるわ。
そんなのいるわけないでしょ。」
「(待って…。)
(魔力って言った…?)
(やっぱり、魔法だったんだ…。)
(ってことは…、もし、あのスリーヴァーをあたしが壊したなら、あたしは国王様くらいの魔力の持ち主ってこと?!)
(いやいや…、そんなわけないでしょ!)」
 あたしの頭の中はパニック!!
 ヒソヒソ話しを聞いていたら、すぐに、あたしの前の6人の番がきた。
 「君たち、何してるの?」
 炎舞様は、冷たい目で、6人を見た。
 「(冷たい目…。)
(怖っ!!)」
 あたしは、ビクっとなった。
 「炎舞様、これは違うんです。
いきなり、こういうことになりまして…。
マナ達にも分からないんです。」
「嘘をつくな!!
ぼくは見ていたんだ。
列を乱し、話しばかりして、周りの迷惑なんか考えてなかっただろ!!
それとも、お前らは、ぼくが嘘をついてるとでも言いたいのか!?」
「いえっ!!
そんなことはございません!!」
「はぁー…。
おい、この子達を馬車に…。」
「マナ達、炎舞様の馬車に乗れるんですか?!」
「んな訳ないだろ!!
皆と一緒の馬車だ!!
早く動いてよ!!
邪魔!!!」
 6人は、炎舞様のバトラーらしき人に連れられて、みんなが乗っている馬車に乗せられた。
 あたしの番になると、今まで見せなかった、笑顔で出迎えてくれた。
 「マリア。
ようこそ、ぼくの世界へ。」
 でも、あたしは、炎舞様のことを、この人誰?状態…。
 「誰かとの待ち合わせ場所で、ぼくが助けたの覚えてないの?」
「あーっ!!
あの時のっ!!
あの時は、助けてくれてありがとうございました。」
「大したことないよ。
じゃあ、マリアは、ぼくの馬車に乗って。」
「え…でも…。
友達も来てるから、一緒がいいです。
(さっきの人達のこともあるし…。)」
「一緒には乗れないけど、行った先で、また会えるよ。」
「でも…。」
「大丈夫だって。
ほら、ぼくのバトラーに連れてってもらって。」
 バトラーはすぐに来て、あたしを連れ、炎舞様の馬車に向かった。
 「(あの人達にも会うんだよね…。)
(ヤダなぁ…。)」
「ここからが、各国の国王様の馬車になります。」
「わぁ〜…。
素敵な馬車ばかり…。」
 あたしは、豪華な馬車に見惚れた。
 「この馬車は、宝石で飾られていますので、各国国王様の、どの馬車を見ても、とても素敵なんですよ。
どうぞ、ご覧下さい。」
「ありがとう。」
 あたしは、一つ一つじっくり見て行った。
 「(どれも、宝石が綺麗に飾ってある…。)
(これが、それぞれの国の国宝石なんだろうなぁ…。)」
「炎舞様の馬車は、こちらの馬車になります。」
 炎舞様の馬車は、ルビーで飾られた馬車だった。
 「どうぞ、中で待っていてください。」
「あっ、待って!!
この世界のこと教えて!」
「それは、炎舞様がしてくれますよ。
それでは、失礼します。」
 そう言って、バトラーは行ってしまった…。
 「ホントに置いてっちゃった…。
この世界の話をすぐにでも聞きたかったのに…。」
 そんな事を考えていたら、炎舞様が来た。
 「もう、終わったんですか?」
「そうだよ。
待たせてごめんね…。
寂しかった?
不安だった?」
「寂しかったし、不安でした…。
あのっ、あたしと来た友達は?!」
「他の子達と一緒に馬車に乗っているよ。」
「良かった…。」
 みんなが無事と聞いてホッとした。
 炎舞様は、あたしの方をじぃーっと見た。
 「うーん…。
何から話そうか…。
中央の国かな…。
いや、この世界から話そう…!
この世界について話して、次に、迷いの森。
その次に、中央の国からにしよう。
じゃあ、この世界のことを話すね。
マリアも、薄々気付いてるだろうけど、この世界は、魔法が使える世界なんだ。
マリアは、無意識のまま、さっき、魔法を使ったんだよ?
6個のスリーヴァーを壊して、1個になったの、マリアがしたんでしょ?
違う?」
「あ、あれは、他の人の魔法じゃないんですか?」
「それは、あり得ない。
あれは、魔法の中でも難しい魔法なんだ。
国王にしか出来ないほどに…。
あの状態で、ぼく達は、後ろの方のスリーヴァーに、魔法を使える余裕なんかなかった。
つまり、国王以外の誰かがしたことに違いないってこと。
だから、マリア以外考えれないんだよね。
どう?
外れてる?」
「確かに、あの時、くっついちゃえ!とは思いました。
思った瞬間、スリーヴァーがくっついちゃったのは確かです。」
「やっぱり、マリアがやったんだね。
この世界の魔力は、想像力と同じなんだ。
マリアは、想像力がすごいんだと思う。
それと同時に、とてつもなく強力な魔法使いだよ。」
「それほどにですか…。」
「うん。
じゃあ、次に、ぼく達が居る、この森について。
この森の名前は、迷いの森。
その名の通り、迷う人が多いから。
だけど、この森それだけじゃないんだよね。
昼はいいけど、夜になると、危険なモンスターが現れて、人を食べたりもする。
だから、迷ってる人が居たら、すぐに助けてあげて。
ぼく達が、見つけるより、迷いの森の番人に見つかれば、いいんだけどね。
ついでだから、迷いの森の番人の話もしよう。
迷いの森の番人とは、その名の通り、迷いの森で、遭難者を探したり、異世界から来た人を探したり、異世界から来た人の保護と育成。
育成される間にかかった費用、街か村で暮らすことが分かってからは、引っ越し費用、新生活の準備費は、全て、迷いの森の番人が支払うこと。
迷いの森の番人の仕事の危険さや、大変さから、給料は、かなり高いんだよね。
育成が終わったら、1人につき給料と別途5000万マネー貰えるんだ。」
「マネー?」
「この世界の通貨だよ。」
「なるほど…。
5000万マネーって、あたしの世界では、どのくらいの値段なんですか?」
「マリアの世界と同じだよ。」
「ってことは…5000万円…。」
「そういうこと。
次に、国を紹介するよ。
今から行くのは、中央の国。
国自体がダイヤで出来ているんだ。
お城もダイヤだよ。
中央の国は、四季が楽しめるのと、食の文化、時間を操ることが出来るのと、国王と王女が居ないことが、他の国と違うとこかな…。」
「えっ、誰も住んでないんですか?」
「そう言うわけじゃないんだけど…。
まぁ、行ったら分かるよ。
今、桜の時期だから、ダイヤの桜が見えるよ。
とても綺麗だから、馬車がお城に入るまで楽しんで。
次に、中央の国ですることの説明に移るよ。
中央の国ですることは、まずは、選別。
いつも、第3月の日(つきのひ)にするんだ。
その日が今日ってこと。
選別って言うのは、王女なのか国民なのかを決められること。
王女なら、第1なのか第2なのかを教えてくれ、国民なら、どこの国の街か村かを教えてくれる。
もし、他国と王女が被ったら、最初に行く国を選べるんだよ。
例えば、ぼくの国の第1王女と、光成の国の第1王女に選ばれた時、マリアは、どっちの国に最初に行くか決めれるんだ。
1つの国にいられる期間は、末っ子が3歳になるまで。
末っ子が3歳になったら、他国に行かなければならないんだ。
次に、国王会議。
これは、毎週水の日(みずのひ)にするんだ。
この会議には、王女も参加することになっている。
だから、マリアが王女なら、マリアも行くんだよ。
(多分、ぼくの王女だと思うけど…。)
あっ、大事なこと忘れてた。
中央の国では、全て、無料!
もし、食事をしても、無料だから、何食べてもいいし、何飲んでもいいし、何をもらっても良いんだよ。
次は、他国について。
魔力の強い順に紹介していくね。
8カ国の中で、1番強い国は、ぼくの国なんだ。
ぼくは、火の国の国王で、炎舞(えんぶ)って言うから覚えててね。
歳は16歳。
ぼくの国の特徴は、滅多に雨が降らない。
雨が降らなきゃ、水不足になると思うだろうけど、大きな水源が3つあるから、水不足にはならないんだ。
22の街と16の村があって、シェリーっていう街は、24時間営業の店が多く、夜でも賑やかなんだよ。
季節的には春と秋だけ。
だから、ぼくの国にも桜あるよ。
丁度、咲いてるかも…。
8国の中で1番人口が多くて、国が大きい。
魔力が強い人が多い。
エナメルっていう有名な火山がある。
火山からミネラルが豊富に出てるから、野菜やお米が美味しいんだ。
わざわざ、他国の人が買いに来るくらい。
火の魔導石が取れやすい。
魔導石は、魔法薬作るのに必要だからね。
ドラゴンカラーは赤。
つまり、赤のドラゴンが沢山いるってこと。
ドラゴンの話しは、また、詳しく言うよ。
お城はルビーで出来ていて、馬車は見ての通りルビーが飾られている。
以上が、火の国の説明。
分からなかったら、詳しく教えるね。」
「は…はい。」
 あたしは、聞いていくのが精一杯…。
 「次は、光の国。
この国は、昼夜問わず外が明るい。
季節で言うと夏しかない。
貧富の差が激しい。
11の街と7つの村で出来ている。
人口が8カ国の中で1番少ない。
光の魔導石が取れやすい。
ドラゴンカラーは黄色。
お城は、イエロークオーツで出来ている。
馬車もイエロークオーツで飾られている。
国王の名前は光成(こうせい)。
光成は、髪の色は金髪で、腰まであるストレート。
35歳。
規律、法に厳しい、頑固オヤジ。
すぐ、場を仕切るし。」
「(仲悪いのかな…?)」
「次は、緑の国。
緑の国は、その名の通り、緑と花に囲まれた国。
比較的に雨が降りやすい国で、雨と言っても、ミストのような雨で、雨は降りやすいけど、すぐ止む。
16の街に9つの村がある。
青龍の滝と虹の湖と言う、有名な滝と湖がある。
季節的には、春かな…。
虹もよく見られるよ。
ここは、緑の魔道石が取りやすい。
お城はエメラルドで出来ているんだ。
とても綺麗なんだよ。
それから、ここは、緑の魔道石がよく取れるんだ。
ドラゴンカラーは緑。
この国の馬車は、エメラルドで飾られている。
この国の国王の名前は、緑王(りょくおう)。
エメラルドの髪色で、短髪にゆるふわパーマかけているから、すぐに分かると思うよ。
歳は25歳。
仕事が早く、植物を育てるのが好きなんだ。
次に土の国。
この国は、ほとんどが砂漠で、砂漠の下に住んでる人が多いんだ。
砂漠だから、雨が降らない。
でも、大きな水源が4つあるので水不足にはならないし、氷流水(ひょうりゅうすい)と言う、とても冷たい水が流れているからか、暑さをあまり感じさせない。
季節は真夏。
10の村と15の街がある。
移動は、地上でも地下からでも、ドラゴンで行くこともできる。
ここは、茶色の魔導石が取れやすい。
ドラゴンカラーは茶色。
お城は、ブラウンダイヤで出来ている。
馬車には、ブラウンダイヤが飾られている。
ここの国王の名は、竜座(りゅうざ)。
ミディアムブラウンで、ツイストパーマがかかっている。
見れば、すぐ分かるよ。
ぼくをからかうのが好きだから。
歳は緑王と同じ25歳。」
「(うわぁ〜…。)
(いじられるの嫌いなのね…。)」
「次が、水の国。
この国は、本当に雨が降りやすい。
いきなり降り出すなんてことも、当たり前のようにある。
この国も、ミストのような雨だから、濡れても乾きやすい。
有名な滝が3つ、湖も3つある。
滝と湖の話しは、またにしよう。
12の村と20の街がある。
青の魔導石が取れやすい。
ドラゴンカラーは青。
お城はサファイヤで作られている。
馬車は、サファイヤで飾られている。
この国の国王は、李衣(りい)。
ロイヤルブルーのカラーで短髪のストレート。
歳は28歳。
いつも、喧嘩の仲裁をしている。
次は、風の国。
この国は、晴れてる日が多い。
そよ風もよく吹く。
風車を多く置いてあって、観光する人が多い。
11の村と16の街がある。
水色の魔導石が取れやすい。
ドラゴンカラーは水色。
お城はアクアマリンで出来ている。
馬車もアクアマリンで飾られている。
この国国王の名は風雅(ふうが)。
アクアマリンカラーの髪で、短髪のゆるふわパーマがかかっている。
歳は26歳。
こいつも、ぼくをからかってくる!
次は、闇の国。
この国は、常に夜。
呪術が得意な人が多い。
ただ、自分の魔力より弱い人にしか効かない。
12の村と11の街がある。
黒い魔導石が取れやすい。
ドラゴンカラーは黒。
お城はブラックダイヤで出来ている。
馬車はブラックダイヤが飾られている。
この国の国王の名は、邪影(じゃえい)。
35歳で、黒髪のストレート。
長さは腰まであるんだ。
最後は、氷の国。
この国は、年中雪が降っていて、温泉街になっている。
魔力が弱い人が多い。
18の街と16の村で出来ている。
食べ物が美味しい。
外湯巡りなんかもあるんだ。
この国の国王の名は冷樹(れいじゅ)。
銀色の髪をしていて、長さは腰まであるストレート。
人を凍らせようとして、失敗ばかりしている。
歳は27歳。
これで、国の説明終わり。」
「(長かった…。)
(覚えてられるかな…。)」
「もうすぐで、森を抜けるよ。」
「はい。」
「ダイヤの国が見れるよ。」
「やったぁ!!」
「あと、中央の国にいる人(?)に、敬語いらないからね。」
「はい。」
 そして、森を抜けた。
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