彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)



無免許の中学生が運転する原付に、優等生の高校生を二ケツさせるわけにはいかない。
そう考えた考えた結果―――――――――――





「ヤマト、今から言う場所に迎えに来て下さい。」
〈うははは~!りょーかい!〉





私のヒミツを知る大親友に連絡した。
約束通り、ヤマトは私を迎えに来てくれた。
スマホで、現在地を伝え、トラブルに巻き込まれたと簡単に説明した。
電話を切った後で、涼子ちゃんと雷太に、ヤマトに病院へ連れて行ってもらうと伝えた。
私の言葉に、涼子ちゃんは初めて不満そうな顔を見せると、







「凛君が心配だから、凛君に付き添わせて下さい。」
「え!?」







素直な涼子ちゃんらしくない言葉をつむがれる。
おまけに、雷太も雷太で、







「俺も俺も!!凛先輩と病院に行く!!2号さんが行く行かないは別として、俺も凛先輩の側にいる!!」







駄々をこね始めた。








「いや、もう遅いから、2人は帰りなさい。」

「「いやです!!(だ!!)」」








相反する2人が意見を一致させる展開に、どうしたものか考える。








〔★凛が絡むと起こるミラクルだ★〕








「連れてきゃいいじゃねぇーか。」

「ヘルメットマンさん!?」

「檜扇柊護だ。」








気づけば、立ち去ったはずのヘルメッ・・・柊護さんが、タバコをふかしながらこっちを見て立っていた。










「龍星軍は代変わりしても、我(が)が強いやつばっかが集まるんだな。」
「え?」
「つーか、オメーらのそのやり取り、人様の私有地でする話かよ?」










ギロッとにらみながら言われる。











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