カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「大丈夫?」

「大丈夫だよ」

「本当に?」

「ふふ。カナデくんってば相変わらず心配性だね」

「もう分かったんだよ。砂雪のことは俺がちゃんと見ててやらないとってな?」

「…うん。ちゃんと見ててね?私が間違ったらまた手を引いてくれる?」

「当たり前だろ。ってか、手を引きに行かなくてもずっと繋いでるよ。絶対に離さない」

螺旋階段の途中。

私の腰をグッと引き寄せたカナデくんが首を傾げるみたいにしてキスをした。

階段の下から執事さんが「危ないですよ」って呆れながら私達を注意した。

くちびるを離して、ニッて綺麗に口角をあげて笑ったカナデくんが「ごめん」って私に言った。

「ううん」

「恥ずかしかった?」

「…うん」

「じゃあ続きは、また今度」

「バカ!」

「嫌?」

「…ヤじゃない」

今度は運転手さんが「早くしてくださーい!」って叫んでる。

「ごめんなさい!」って二人で言って、
手を繋いで階段を駆け下りた。
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