カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
パフェは悠太がごちそうしてくれた。

払うよ!って言って財布を握りしめる私の手を悠太が止めた。

「かっこくらいつけさせてよ」

「でも悪いよ」

「なんで?砂雪は楽しかった?」

「当たり前じゃん」

「じゃあそれでいいじゃん。ね?」

「ありがと…」

あー、なんて素敵なんだろ。
全部素敵、全部好き!って正直に言えたらいいのに。

それを言ってしまったら悠太はきっと困った顔で笑うんだろうな。

それでも他の女子と私は悠太の中ではちょっと違う存在だって、少しくらいなら思ってもいいよね…?

悠太のおうちは私の家からそう遠くないけれど、遊びに行ったことは無かった。

もしかして今日、恋の楽しいこと全部コンプリートしちゃってるんじゃないのかな。

嬉しいことがありすぎるとなんで不安な気持ちまで生まれてきちゃうんだろう。

この瞬間はただ嬉しくて幸せな気持ちだけで居たいのに。
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