カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「俺の部屋、二階の奥だから上がってて」

悠太のおうちに着いて、物珍しそうに玄関でキョロキョロする私に悠太が言った。

「いいの?」

「うん。飲み物持って行くし」

悠太と一緒じゃなくても一人で部屋に入れてくれるなんて、信用されてるみたいで嬉しかった。

部屋はモノトーンでまとめられていて、綺麗に片付いている。

なんとなく、悠太は綺麗好きなイメージだったし、想像通り落ち着いた雰囲気の部屋だった。

悠太の匂いがするって思ったけれど、そんな思考はちょっと気持ち悪いなって思って、首を振って頭の中から追い出した。

部屋に入ったのはいいけれど、どうすればいいか分からなくてドアのそばに座って待った。

敷かれているラグは毛足が短いのにやわらかくて気持ちいい。

「お待たせー」

テーブルにグラスを二つ置いて、悠太が私の向かい側、ベッドに座った。

「砂雪もこっちおいでよ」

「えぇっ!?いいよこっちで!」

ベッドに悠太と並んで座るなんて絶対にできない!

「だってこの部屋クッションとか座ぶとんとか無いからさ。痛いだろ」

「平気、平気!」

「いいじゃん。こっち来てちょっと喋ろ?」

「ここでも喋れるよ。それに勉強…」

「いーから!」

悠太が立ち上がって私の腕を引いた。
そこまでされたら拒めなくて、素直に立ち上がって、でも悠太からはちょっと距離を置いて座った。

ベッドのマットレスは硬めだった。
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