俺様御曹司は逃がさない
ほんっと何様なの?こいつ。

元々あたしは必要ないでしょうが。霧島さんさえ居れば全て廻るでしょうが。


「明日撮影やら何やらビッシリ詰まってるから、お前が居たとて役に立たねーし、邪魔になるだけだろ」

「あーーはいはい。“休み”ってことね、嬉しいです。では、さようなら」


九条が何か言いたげな顔してたけど、もう絡まれるのも嫌でそそくさ家の中に入った。

・・・・九条も大変なんだろうな、色々と。

本来、雑誌の撮影とかやりたいってタイプじゃなさそうだし、今後トップに立つ人間として、常に利益になるか、ならないかで全てを判断してるんだと思う。


「やっぱ……住む世界が違うな」


なんて言いながら部屋に入ると、当たり前かのように拓人が居た。


「おかえり~。もう寝そうだったわ」

「ただいま。電気が付いてたから居るとは思ったけど」

「こんな時間までバイトしてんの?」

「まぁ、うん」

「大丈夫?さすがに働きすぎじゃね?」

「全然平気。ちゃちゃっとシャワーして来る。もう帰る?」

「いや、泊まってくわ。帰るのダルいし」

「はいはーい」


シャワーを浴びて、来客用の布団を運ぼうとしていると、ひょいっとその布団を持ったのは拓人だった。

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