極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
「美幸さんから、玲さんの妻は財産目当てだって……」
「ああ、それならご心配なく、そのような事はございませんから。ねえ、雪乃さん」
「ええ、はい。そう思われているとは心外です。……あなたがたとお会いするのは初対面なのにとっても残念です」
「わわわわっす、すみません!」
「すみません! 失礼します!」

 2人はその場にいられなくなったのか、レストランのどこかへと走り去っていった。その様子を他の客も見ていたようだ。

「あの、皆様。私に何か言いたい事がありましたら、はっきり言ってください。ひそひそと話されるのは聞いてていい気がしません!」

 私はこの胃に宿り始めたむかむかしたものに身を任せ、大きな声で客達にそう告げた。彼らは互いに顔を見合わせ、そのまま頭を下げてどこかへと移動する者もいればこちらへと近づいてくる者もいる。

「あの、門倉さんの奥さんて財産目当てなんですか?」
「美幸さんからはそうだと聞きましたが」
「本当なんですか? 教えてください!」
「一般庶民と結婚するなんて信じられない!」

 矢継ぎ早に質問と私と玲との結婚を反対する声が上がる。あまりの勢いに私は一瞬混乱してしまった。
 だが、私をかばうようにして私の前に玲が立つ。
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