秘密の恋をしませんか⁈ ロミオとジュリエットの恋*ハッピーエンドになります
「えぇ、早いうちに引退して、妻と静かな島で余生を過ごしたいと思っていますよ」
「それは気が早い。代替わりする前に、お子さん達の伴侶を考えてあげなければならないでしょ」
「そうですね。いろいろと考えてはあるんですよ。何せ、久世と縁を結ぶ家にも条件が揃わないと、なかなか。どの子にも候補者は選んであるんですがね…やはり、家柄も大事ですが、器も必要ですし、先を見通す目を持ってないとね。潰れてしまいますからね…そんなとこに嫁にもやれません。もちろん、息子には、それなりの力のある家の方でないと、久世家を食い物にされますしね…難しいんですよ。うちは、5人もいますから、一人ずつですね」
あんたんとこは、ないよと、言われているのだが、理解できたであろうか⁈
候補に入っていれば、父なら、こんな言い方はしない。
「そうですよね。まずはお嬢さんから片付けて行かれたらどうでしょう?うちの息子とそちらのお嬢さんとは、歳も同じで、昔、同じ机を並べた仲でもありますし、うちと縁を結べば、次期当主にも、いろいろとお力添えできると思いますよ」
図々しいし、バカな息子の親もバカだったようだ。
「…上から順番にと思ってますので、まだまだ先の話ですが、候補ぐらいに考えておきましょか?」