秘密の恋をしませんか⁈ ロミオとジュリエットの恋*ハッピーエンドになります
「おぉ…私達が、親戚になりそうですな」
もう、やだ…
父の言葉が理解できないで、政治家してるなんてバカすぎる。
絶対、ない。
候補ぐらいだよ。
候補にも入らない、その下ぐらいの扱いですよと言っているのにだ…
頭の中、お花畑で、自分のいいように解釈しているらしい。
「どうですかね。そちらとご縁を結びたいと思われるお家もありましょう。それに、ご子息にもいい方がおられるのでは?うちとご縁があるようでしたら、必然的に結ばれることでしょう。では、他にもご挨拶に回らないといけませんので、失礼します」
「あぁ、引き止めて申し訳ない。うちの息子は、お嬢さんと久しぶりに積もる話があるようで、お借りしても」
父の鋭い視線に、加藤議員も息を飲む。
「申し訳ないが、うちは、過保護でして、男性と2人きりにさせないようにしてます。お話しがあるなら、この場でどうぞ」
父の迫力に、加藤議員の息子、名前は覚えていないが、顔を強張らせて「いえ、たいした話ではないので」
「そうですか⁈では、失礼しても」
「は、はい」
行くぞと顔で促されて、兄と一緒に後をついていく。
「あいつ、相変わらずクソだな」
ポツリと呟く理央。
見た目は父にそっくりな顔で、黙っていればモテるのに、口が悪い。