秘密の恋をしませんか⁈ ロミオとジュリエットの恋*ハッピーエンドになります
相手は議員、そんなこと言っちゃダメでしょと、内心ため息をつくのだ。
それが、誰に言った言葉なのかは、樹梨は気づかない。
その後、何故だか、理央と一緒に父について挨拶周りすることになる。
解せない、なぜ⁈
「あら、樹梨ちゃんも、お母さんにそっくりで可愛らしく育ちましたね」
近所のおばちゃんのように近寄って来るのは、父の親戚。
千堂製薬の社長のお母様だ。
「おばさん、お久しぶりです。今日は、代理ですか?」
「そうなのよ。千秋が本来来るべきなのに、私でごめんなさいね。理央くん」
「いえ、叔母さまにお祝いして頂けて嬉しいですよ」
「まぁ、上手にお世話も言えるようになって。あはは…久世家も安泰ね」
「まだまだですね。こいつは、すぐ、言葉そのまま正直に言ってしまうので、まだ、青臭いガキです」
「ふふふ、そういいながら、お披露目会してるじゃない」
「これは、父からの試練なんで、精進します」
「柄にもないことを」
父は、嬉しいくせに表情筋を緩めないように、口元に力を入れて笑わないようにしている姿は、まぁ、面白い。
叔母様が口元に手を当てて、コソコソ声で話し出した。
「ねぇ、ところで、樹梨ちゃんのお婿さん候補決まったの?」