復旧と復興
 よく聞いていると「復興を早くしろ」と騒いでいる人たちが居る。
「何も分かってないなあ」の類なので相手にはしたくないのだが、書いておきたい。

 能登地震は元旦に起きた。
今も大小の余震が続いている。
その危険な中で救難作業が続けられてきた。
 早くサンダーバードのような特殊救助隊が欲しいものである。
 この時、一般人に入り込まれると二次被災 三次被災が起きる可能性が有る。
だから「一般人立ち入り禁止」が叫ばれたのだ。
 もちろん、今だってそれは続いている。
そこへのこのこと入り込んで炊き出しまで食べたというから大騒ぎになったんだ。
政治家とはいえ、災害時には一般人であることは言うまでもない。
 人命救助のために特殊な技術でも持っていればいいが、彼らが持っている能力はただ騒ぐことだけ。
 それであれば被災地に入り込むことも文句を言うこともお控え願いたいものである。

 さてさて、警察や消防、自衛隊が今何をしているのか?
それは復旧のために土台を作っているのである。
人々を避難させ、救助し、収容すること、そして被災地の現状を明らかにすること。
さらには本格的な復旧活動のための道筋を付けること。
それが彼らの仕事である。

 それがほぼ済んだら鉄道 道路 港 インフラの復旧が始まる。
それに向けて動き出しているし、二次避難も進んでいる。
 ここで気を付けたいことは「してやった避難」を出さないことだ。
東日本大震災の時、この類が多く出たから後で騒がれることになったことを覚えている。
 都会にまで引っ越しておいて「金が無い」とか「支援しろ」とか言って騒いでいる連中が居る。
そんなのは放置して本当に苦しんでいる人たちに目を向けてもらいたい。

 復旧するには数年は掛かるだろう。
能登鉄道もjrの助力で復旧作業を始めてはいるが、かなり難しい作業になるだろう。
 狭くて急な土地である。 そして地盤が緩んでいる。
地盤強化から始めるとそれだけで数年掛かることになる。
 東日本大震災とは違って輸送ルートも限られているから大変だ。

 復興は復旧作業が完全に終わって定住可能になり、安全が確認されてからやっと始まるのだからまだまだまだまだ先の話だよ。
 2030年に始められたら早いほうかもね。
 しかも能登半島の先端だからやれることも限られているし技術もより高度な物が必要だ。
海岸線も変わってしまうくらいだから、そこまで考えて都市計画も作り直す必要が有るだろう。
それに中心部は山だ。 ここをどう保存していくのか?
 それ次第で能登の未来も変わるだろう。
 おそらくは復興が始まるのは2035年ころと見たほうがいいかもしれない。
周辺には活断層がまだまだ有るのだから。

 そのような現状を知ったうえで発言してもらいたいものである。
能登が完全に復興するのはいつの日になるのだろうか?
それとも復興を諦めて未開の土地にするのだろうか?
それはぼくらの態度にもかかっている。
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