私が一番あなたの傍に…
「いつも傍に居てくれてありがとうな。これからもずっと傍に居てください」

まだ同棲は始まったばかりだ。これから先の方が長い。
それでもこうして傍に居てくれることを感謝してもらえる、愁の優しさに心が染みた。

「こちらこそ。これからもずっとよろしくね」

“ずっと…”という言葉が当たり前になるくらい、私達の関係値が深まれたことに、なんだか感慨深い気持ちになった。
一年前の私なら考えられなかった。愁がこんなふうに甘えてくる姿を。

「もちろん。もう絶対に幸奈を離さないから」

きつく抱きしめられた。言葉の意味を強く伝えるために…。
その想いを受け取り、私も強く愁を抱きしめた。

「うん。私ももう絶対に離さない…」

抱きしめられているだけで、好きな人の体温が伝わってくる。まるで心まで抱きしめられている感覚だ。
改めて好きな人の温もりの偉大さを知った。この温もりをずっと感じていたいと思った。

「幸奈...」

蕩けた目で私を見つめる。そんな彼の視線に私の身も心も蕩けていく。

「愁......」

もう先々のことなんて忘れた。未来の自分達がなんとかしてくれるであろう。
それよりも今はこの雰囲気に酔いたい。せっかく同棲一日目の記念すべき日に、ムードをぶち越すのは無粋だ。
そのまま私は愁のキスを受け入れた。恋人との甘くて深いキスは身体中に甘い痺れが走り、心地良い。
その心地良くて、ふわふわした気持ちと身体に、更なる甘い痺れを与えてくれる。
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