私が一番あなたの傍に…
「うーん…迷う。どれも可愛くて悩ましい」

油断していた。こういう発言をすると、この男はこう言うのであった。

「じゃ全部買う?百円だし」

いやいやいや。さすがにそれは…。
持って帰るのも大変だが、そもそも置くスペースがない。

「いや、それはさすがに…。せめて色々な種類のお皿やコップを買うなら、それぞれ二種類ずつまでだね」

愁はたくさん買っても大丈夫!って言ってくれそうだが、陶器類は嵩張るととても重くなる。
それを二人で持って帰るのは大変だ。いくら愁が鍛えているとはいえども限度がある。ある程度欲しい物を絞らないと…。

「幸奈がそれでいいならそれで構わないが、欲しいものがあるのに我慢して遠慮するのはナシだからな」

まるで私の心の中を読んでいるかのようだ。決して遠慮しているわけではない。現実的に考えてあまり無駄な買い物はしたくないので、今は必要なものだけを買って、必要なものができたらまた買いに来ればいいと思っている。

「遠慮してないから安心して。欲しいものだけ買って帰るつもりだから。ただ買い過ぎは収納に困るし、その都度必要なものができたらまた買いに行けばいいかなって」

私がそう言うと、愁は納得した顔をしていた。どうやら愁の中ではその発想がなかったみたいだ。

「そっか。その発想はなかった…」

こんな時だからこそ思う。車の免許を持っていたらよかったのに…って。
来年は就活も始まるが、同時に将来のことも踏まえて車の免許取得も視野に入れようと思う。

「近いうちに車の免許を取得しておかないとな。将来のことも踏まえて」

愁も同じことを考えていたみたいだ。
どうやらお互いに車の免許は欲しいと思っていることが判明した。
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