私が一番あなたの傍に…
「幸奈、電車に乗るぞ」

どうやら電車に乗って目的地まで向かうみたいだ。
それも遠いのか、近いのか。全く想像できない。

「うん。分かった」

スマホに交通系ICカードのアプリを入れているため、スマホを鞄の中から取り出した。
アプリを立ち上げ、改札を通るために改札でスマホをかざした。
無事に認証できたので、そのまま改札を潜り、ホームへと向かう。
改札を通るのに一旦、手を離したが、再び手を繋いだ。
愁に先導してもらい、目的地のホームへと連れて行ってもらった。
どうやら目的地へと向かう電車の行く先は都内みたいだ。
都内へ足を運ぶのは久しぶりだ。引っ越してきたばかりの頃は都内への憧れもあり、よく足を運んでいた。
それ以降はたまに奮発してお洋服を買いに行ったりもしていた。そういう時はバイトのシフトがいつもより多めに入れて、金銭的に余裕がある時にやっていた。
また友達とは殆ど隣街へと遊びに行っていたが、時々都内へ遊びに行ったりもしていた。
愁とは初めてかもしれない。そう思うと愁と一緒に都内へ足を運べるのが嬉しかった。
私達は都内から離れた場所に住んでいるため、都内へ足を運ぼうと思うと一時間くらいかかる。
慣れない靴で一時間電車に揺られながら乗るのは不安でもあるが、愁と一緒ならあっという間に感じそうだ。

「まもなく○番線に東京行きの列車が…」

アナウンスが鳴った。もうすぐ自分達が乗る電車がやって来るみたいだ。
クリスマスということもあり、既にホームに人がたくさんいる。
この人達も皆、同じ電車に乗るのかと思うと、人に押し潰されそうなほどの満員電車になりそうで怖い。

「電車が来たな。これに乗るぞ」

まず先に乗っていた人が降り、私達はその人達の後に乗る。
乗っていた人達が降りたので、並んでいる順番に電車の中へと入っていく。
結構人が降りたので、二人共椅子に座れた。これで足はゆっくり休めそうだ。

「これで暫くの間はゆっくりできるな」

電車で長時間ずっと立っているのは結構しんどい。
私達より後に乗った人には申し訳ないが、座らせてもらえて有難いと思っている。
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