私が一番あなたの傍に…
「私もずっと愁の傍に居たい」

思いっきり愁に抱きついた。もう絶対に愁を離したくないと伝えるために。

「離さないよ。絶対に…」

お互いに愛を再確認した。もう絶対に揺らがない。何があってもこの人と離れない。そう確信した。

「愁、久しぶりに会えたからその…」

モジモジしながら甘えた。これで伝わるだろうか。
伝わることを願った。自分からお願いすることがこんなにも恥ずかしいことを知った。

「いいよ。しよっか」

お互いにゆっくり唇を重ね合った。
そのまま徐々に深く重なっていき、久しぶりに彼の熱を感じた。
それがとても心地良くて。彼の体温や温もりが一番安心するということを知った。
だからこそ、この人を絶対に離さない。この人の傍にずっと居ると決めた。

「愁、大好きだよ。愁しかいないよ」

「俺も幸奈しかいない。幸奈が大好き」

そのまま抱きしめ合って眠りについた。
朝、幸せな気持ちのまま目が覚めた。幸せすぎてもう一度、朝から求め合った。
まるで気まずかったのが嘘みたいに。何事もなかったかのように愛し合った。
もう二人の間に隠し事はない。お互いの気持ちをちゃんと確かめ合った。
ちゃんと話し合うのは大事だ。付き合う前に色々あったからこそ、ちゃんと話し合う大切さを学んだ。
今の私達なら大丈夫だ。これから先どんな壁にぶち当たっても、一緒に乗り越えていけそうだ。
そうやって二人で乗り越えていきたい。これから先もずっと…。
今はこの時を噛み締め、この人の温もりと優しさに包まれていたいと思った。
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