私が一番あなたの傍に…
「愁の言う通り、私達はまだ学生だからっていうのも一つの理由かな。それに私達はこれから就活だって控えてる。同棲している余裕なんてあるのかなって。私はまだ自分の将来のことさえ決まってなくて。これから考えなくちゃいけないのに、愁との将来についても考えなきゃいけないことに、不安と焦りが募っちゃって。上手く答えがまだ出せてないの…」

話したい…って誘っておいて、自分の気持ちがまだ固まってないなんて、愁は呆れたかもしれない。
それでも、愁と向き合うためには、自分の気持ちを伝えないと、愁に伝わらない。伝えたい相手には、ちゃんと自分の気持ちを伝えなきゃ、何も前に進めない。
ただ付き合っていれば楽しいだけの時間は終わった。これからは愁と長く付き合っていくために、考えなくてはならないことは考えなくてはならない。
それが同棲。その先の結婚に続いていることを信じて、私も愁との未来に想いを馳せる。二人が永遠に続くことを願って…。

 「そっか。ごめん。焦らせたよな…」

「ううん。愁は何も悪くないの。私が楽な方に逃げてただけ。でも、さっき話して答えが見えたかも」

ずっと先の将来まで、彼氏が考えてくれていた。それだけでもう彼女としては、答えはたった一つしかなかった。

「え?つまりどういうこと?」

「同棲を前向きに捉えようと思う。学生同士だから、生活を続けるのは難しいかもしれないけど、愁となら乗り越えられると思うから」

どうにもならないことや、喧嘩も増えるかもしれない。それも二人で乗り越えていきたい。
< 60 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop