私の可愛い(?)執事くん
・
伊吹はノリノリで馬に跨り、女子3人も馬を選んで
跨った。
俺と浅田も選んで乗った。
陽気な音楽と共に馬が上下に動いて周る。
(やっぱり恥ずかしいな)
恥ずかしさに耐えて音楽が止まって馬を降りた。
フードコートで昼食をとり、
お化け屋敷、コーヒーカップ、ジェットコースター
などアトラクションに挑み、
休憩で甘いものを食べたりしてあっというまに
暗くなっていった。
時間は5時前なのにイルミネーションで少しずつ
彩られていく。
吉田さんの
「最後に観覧車に乗りたい」
という提案に観覧車へ向かう。
「男女でわかれて乗る?」
俺がそう言うと吉田さんは浅田と伊吹の
腕を掴んで離れていく。
そして何かを話して戻ってきた。
「私たち4人で乗るから暁くんとしーちゃんで
乗ったら?定員4人までだし」
「え、だったら女子は3人で」
「暁くんとしーちゃんで」
なんか圧のある言い方に首を縦に振る。
三上さんが先に乗り、向かい合わせで座り
施錠された。
もうすっかり真っ暗で全体のイルミネーションを
見渡せる。
「綺麗だね、三上さん」
「そう、だな」
視線が行ったり来たり、手をずっと触っている。
「高いところ、苦手?」
「いや、どうして?」
「なんか落ち着かないから」
「そんなことない、大丈夫」
なんとなく気まずくて夜景に目を向ける。
(お嬢様と薫さんは大丈夫かな。
楽しんでいればいいけど)
ガタン!
頂点付近で車内が大きく揺れて止まる。
「大丈夫?三上さん」
「うん、平気」
機材トラブルでそのまま待機のアナウンスが
放送される。
(これって今言うチャンス!?
でも断られたら帰り気まずいし。
それにこんなアクシデントの中言うのもちょっと。
でもこれ逃したら今年はもう会えないかも
しれないし)
悶々とする頭を振って暁を見る。
「どうしたの?」
視線に気づいた暁は姿勢を正した。
礼儀正しいところ、
周りを気にかける優しさ、
手先が器用なところ、
しっかりしているところ、
意外と無邪気なところ、
全部、
「好き」
ここで言うつもりはなく自然と口から出てしまった。
でも運がいいことに低い大きな機械音に
かき消された。
再開のアナウンス、ゆっくりして景色が変わる。
「ごめん、何か言ったよね、聞こえなかった」
「・・・なんでもない」
困惑する彼に笑って答える。
観覧車を降りてと合流。
「さっき怖かったよね〜」
「マジ、焦った」
みんなはしゃぎながらお土産ショップへ行って
帰る前にお手洗いに。
「しーちゃん、告白しなかったの〜?」
「できる状況じゃなかっただろ?
・・・ていうかするって決めてないし!」
手を洗っていると吉田がからかうように笑っていた。
「吉田さん、三上さんも緊張してるんだよ。
そういう話題はあまり口を出さないほうがいいよ」
「なんかその言い方、私がするのが決定事項みたい
じゃねーかよ」
「ご、ごめんね。そう言うつもりじゃ」
慌てる木村をよそにまた話題を振ってきた。
「ていうか2人ともまだ苗字呼び?」
「え、どうして?」
「なんか距離がある感じ」
「そうかな?」
「この機を境に名前にしてみたら?」
「か、簡単に言わないでよ。
・・・ほのかちゃん、詩織ちゃん」
喜んだ吉田と照れている木村は私を見る。
(流れで言えってことか)
「言われて言うもんじゃないだろ。
3人待ってるから行くぞ」
不満そうな2人を連れて3人と合流。
学校に着いた頃は真っ暗で一段と冷える。
吉田と木村は迎えの車が待っていた。
「楽しかった、また来年。しーちゃん、ゆっきー」
「卒業しても遊ぼうね。詩織ちゃん、ほのかちゃん」
笑う2人に勇気を出す。
「うん、また来年。ほのか、雪乃」
喜びを噛み締めて、
「「詩織ちゃん/しーちゃん」」
と手を振って車に乗り込んでいく。
跨った。
俺と浅田も選んで乗った。
陽気な音楽と共に馬が上下に動いて周る。
(やっぱり恥ずかしいな)
恥ずかしさに耐えて音楽が止まって馬を降りた。
フードコートで昼食をとり、
お化け屋敷、コーヒーカップ、ジェットコースター
などアトラクションに挑み、
休憩で甘いものを食べたりしてあっというまに
暗くなっていった。
時間は5時前なのにイルミネーションで少しずつ
彩られていく。
吉田さんの
「最後に観覧車に乗りたい」
という提案に観覧車へ向かう。
「男女でわかれて乗る?」
俺がそう言うと吉田さんは浅田と伊吹の
腕を掴んで離れていく。
そして何かを話して戻ってきた。
「私たち4人で乗るから暁くんとしーちゃんで
乗ったら?定員4人までだし」
「え、だったら女子は3人で」
「暁くんとしーちゃんで」
なんか圧のある言い方に首を縦に振る。
三上さんが先に乗り、向かい合わせで座り
施錠された。
もうすっかり真っ暗で全体のイルミネーションを
見渡せる。
「綺麗だね、三上さん」
「そう、だな」
視線が行ったり来たり、手をずっと触っている。
「高いところ、苦手?」
「いや、どうして?」
「なんか落ち着かないから」
「そんなことない、大丈夫」
なんとなく気まずくて夜景に目を向ける。
(お嬢様と薫さんは大丈夫かな。
楽しんでいればいいけど)
ガタン!
頂点付近で車内が大きく揺れて止まる。
「大丈夫?三上さん」
「うん、平気」
機材トラブルでそのまま待機のアナウンスが
放送される。
(これって今言うチャンス!?
でも断られたら帰り気まずいし。
それにこんなアクシデントの中言うのもちょっと。
でもこれ逃したら今年はもう会えないかも
しれないし)
悶々とする頭を振って暁を見る。
「どうしたの?」
視線に気づいた暁は姿勢を正した。
礼儀正しいところ、
周りを気にかける優しさ、
手先が器用なところ、
しっかりしているところ、
意外と無邪気なところ、
全部、
「好き」
ここで言うつもりはなく自然と口から出てしまった。
でも運がいいことに低い大きな機械音に
かき消された。
再開のアナウンス、ゆっくりして景色が変わる。
「ごめん、何か言ったよね、聞こえなかった」
「・・・なんでもない」
困惑する彼に笑って答える。
観覧車を降りてと合流。
「さっき怖かったよね〜」
「マジ、焦った」
みんなはしゃぎながらお土産ショップへ行って
帰る前にお手洗いに。
「しーちゃん、告白しなかったの〜?」
「できる状況じゃなかっただろ?
・・・ていうかするって決めてないし!」
手を洗っていると吉田がからかうように笑っていた。
「吉田さん、三上さんも緊張してるんだよ。
そういう話題はあまり口を出さないほうがいいよ」
「なんかその言い方、私がするのが決定事項みたい
じゃねーかよ」
「ご、ごめんね。そう言うつもりじゃ」
慌てる木村をよそにまた話題を振ってきた。
「ていうか2人ともまだ苗字呼び?」
「え、どうして?」
「なんか距離がある感じ」
「そうかな?」
「この機を境に名前にしてみたら?」
「か、簡単に言わないでよ。
・・・ほのかちゃん、詩織ちゃん」
喜んだ吉田と照れている木村は私を見る。
(流れで言えってことか)
「言われて言うもんじゃないだろ。
3人待ってるから行くぞ」
不満そうな2人を連れて3人と合流。
学校に着いた頃は真っ暗で一段と冷える。
吉田と木村は迎えの車が待っていた。
「楽しかった、また来年。しーちゃん、ゆっきー」
「卒業しても遊ぼうね。詩織ちゃん、ほのかちゃん」
笑う2人に勇気を出す。
「うん、また来年。ほのか、雪乃」
喜びを噛み締めて、
「「詩織ちゃん/しーちゃん」」
と手を振って車に乗り込んでいく。