松之木学園♥生徒会執行部


 「んー、まぁ、努力はする」


 お願いをした男子コンビに澤田君は曖昧な返事をした。首の裏を手で擦って自信なさげな表情だ。本当は約束できないと言いたそう。



 「もう、いっそのこと体育祭の種目で勝負すれば?」

 「いいね。平和で」

 「澤田君とツンキーの一騎打ち」

 「ほら、菜々ちゃんが仕掛けた下剤入りのパンを食べた方が負けとか」

 「そこは辛子くらいにしておこうよ」



 そんな皆の様子を見兼ねて女子メンバーで平和なバトルの方法を話し合う。それなら健全だし、勝負にもなるし、いいだろうって案だ。元々していた会議のテーマに戻ってきたって感じがする。


 「ロシアンパンレットだね」

 「下剤はさて置き、中身を変えれば使えそう~」

 「騎馬戦とか短距離走もありじゃない?」

 「校長が頷いてくれるかどうか」

 「2人だけは無理でも上手く当たるようにはしてくれるかも知れない」


 各々思うように体育祭の種目についての話が進む。澤田君は別に何だっていいって感じ。相変わらず私に凭れ掛かって困ったような微笑を浮かべている。


 後はツンキーがそれで納得するか。何と言っても相手はヤンキー。勝負と言えば喧嘩なのである。
  
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