松之木学園♥生徒会執行部
「お前の所為ですげぇ面倒な目にあったんだぞ!」
「へぇー。それはご苦労さん」
「ああ?お前が逃げ回るから七面倒臭いことばっかやるはめになってるんだからな」
「知るか。自分がやったことの結果だろ」
吠えるツンキーに澤田君は淡々と正論を言い返す。さすがのツンキー様もそこは自覚があるのか悔しそうに「チッ」と小さく舌打ちをした。
その姿を不満たらたらに見つめる。心の中は恨む気持ちでいっぱい。腹が立つと思って睨んでいたら、鼻息荒くツンキーから睨まれた。その瞬間、澤田君の腕が伸びてきて何故だか背中に隠される。
「え、庇われキュン?」
「違うつーの」
完全に否定されたが内心動揺。突如として訪れた胸キュン展開にドギマギしながらも、澤田君の背中越しにツンキーの様子を覗く。
「俺と勝負しろ」
「断る」
「俺はお前に勝たなきゃいけねぇんだよ!」
「そうか。じゃあ、お前の勝ちでいいよ」
「それじゃ意味ねぇっ」
せっかく勝ちを譲ろうとしてくれているのにツンキーは提案を突っ張ね、お馴染みの闘牛ポーズを取る。
そんなツンキーの頭をガッと片手で押さえ、澤田君は表情薄く溜め息を吐いた。