初な彼女と絆される僕
いつもなら李依を待たせることを嫌い、マンションで以外で待つことを良しとしない勇剛。

「うーん……
今日は、どうしたのかな?
………………
……/////もしかして!勇剛さんも、私と離れたくない!とか?(笑)
………フフ…だったら、嬉しいなぁ〜」

一人でニヤついていると……

「なーに、ヤラシイ表情(かお)してんの〜?(笑)」 

突然、声をかけられた。

「へ?
あ!守原さん!」
永輔が、コーヒー片手に立っていた。

「お疲れ!」

「お疲れ様!
―――――ん?何してるの?」

「ちょっと…な。
ほんとはテイクアウトして帰る予定が、中畠がいたからさ。
隣、いい?」

「うん!」

「課長待ってんの?」

「うん!」

「ふーん…
幸せそうだな」

「うん!幸せ!」

「………」

「………」

「………」

「守原さん?」

「ん?何?」

「どうしたの?」

「ん?別に」

「でも…別にって顔してないよ?
なんか、あったんだね。
私で力になれるなら、聞くよ?」

「…………中畠じゃ無理だな」

「そっか……
じゃあ、聞かない方がいいよね?
……………
あ!彼女さんは?」

「は?」

「だから!彼女さんに相談したらどうかな?
ほら!
こんな時に、支えになるでしょ?恋人って」

「…………いねぇよ」

「ん?
いない?
うん、そうだね。ここにはいないね」

「………は?お前、何言ってんの?」

「だから!ここに、彼女さんがいないってことでしょ?」

「は?
だからぁ!
別れたの!!!
言わすなよ、バカ!!」

「………」

「………」

「………え…そ…なの…?」

「あぁ…つい、今しがたな…」

「ど…して?
とっても仲良かったでしょ?
交際期間も長かったし」

「色々あるが……
好きな奴が出来たんだと!」

「え……
守原さんのことが好きで付き合ってたんだよね?
それなのに、どうして他に好きな人が出来るの?」

「まぁ、俺も忙しくて構ってあげられなかったからな。
寂しくて、相談してるうちに……ってな感じだろうな…」

「そ…っか…
…………なんだか、悲しいね…」

「うーん…
でも、そうでもないんだよなぁ…」
宙を見上げて言う、永輔。

「え?」

「俺も、冷めてたってゆうと言葉わりぃけど…
他に、気になる奴が出来てたからな。
“別れたい”って言われて“あー、良かった”って思っちまったんだ…
最低だろ?(笑)」

困ったように笑う永輔を見て、李依はどんな顔をすればいいかわからなかった。
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