初な彼女と絆される僕
初な彼女と絆される僕
李依の誕生日。

お洒落なレストラン。
個室のカップル席に並んで座る、勇剛と李依。

「素敵…//////」
「李依と付き合って初めて来た、レストランだよ?」

「はい!
フフ…嬉しい〜!
景色は綺麗だし、お料理も美味しいし!」

「良かった、喜んでくれて!」

「はい!素敵な誕生日、ありがとうございます!」

「え?まだだよ?」

「へ?」

「まだ、一番伝えたいことを伝えてない」

「え?え?」

勇剛が、李依の手を包み込んだ。
「勇剛さん?」

「中畠 李依さん。
僕に、君の未来をください……!
僕の未来を、受け取ってください!」

「そ、それって……!」

「僕と結婚してください……!」

「………」

「………李依?」
固まる李依に、勇剛は顔を覗き込んだ。

「あ…/////ありがとうございます!
こんな私で良ければ、私も、勇剛さんと結婚したいです!!」

「フフ…良かった!ありがとう!」
そう言って、李依の左手の薬指に指輪をはめた。

李依はその指輪を眺め、心底嬉しそうに笑っていた。




「―――――李依、もう…放さないからね?」
「はい!放れません!」

「フフ…嬉しいなぁ〜!」

「勇剛さん」

「ん?」

「私、勇剛さんを信じてます!!」

「うん」

「だからもう…大丈夫です!
勇剛さんの過去に、何があったとしても…
“今の”勇剛さんと過ごしていきたいので!」

「………うん、ありがとう!
大好きだよ、李依……!」

「私の方が、大好きです!」

「いやいや…僕だよ?」

「でも、私は入社した時から、ずっと想ってたので!」

「フフ…僕なんか、李依が中学生の頃からだよ?(笑)」

「え?あ…//////」

「あの頃から僕は、李依に絆されてるんだよ?」

「……/////」

「でしょ?」

「うぅ…なんか、負けた気が……」

「フフ…勝ち負けがあるの?(笑)」

「そうじゃないですが……」

勇剛は、頬を膨らませる李依を見ながら(ほんとに、可愛くて愛おしいな!)と思っていた。


「…………ねぇ、李依」
「はい!」

「キス、しよ?」

「はい…//////」

勇剛の顔が、ゆっくり近づく。
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