呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
 ――これはチャンス! もしかしたら、外へ出られるかもしれません!

 さりげなく、窓のそばへ行く。

「シルヴィエ様?」
「どうかなさいましたか?」

 兵士たちは近づいた私に気づく。
 返事をせず、私は窓の外へ出ようとした――その時。 

「窓を閉めろ!」

 兵士の怒鳴り声が室内に響く。

 ――私が逃げようとしたことが、わかってしまった!?

 そう思ったけど、違っていた。
 窓から部屋へ飛び込んだ鳥。
 それは矢のように、閉まりかけた窓の隙間をすり抜け、目の前に突風を起こす。
 一瞬にして、その場を混乱させた。

「きゃあああ! 鳥よっ!」
「鳥が暴れまわっているわよ!」
「だ、だから、嫌なのよっ! こんな田舎っ!」

 侍女たちは鳥の名を知らないのか、私は冷静に教えて差し上げた。

「鷹ですよ」

 残念なことに、混乱して誰も聞いてなかった。 
 鷹は私の目の前を通りすぎ、侍女と兵士に鋭い爪を向け、押さえつける。
 悲鳴をあげて、逃げ惑う人たちを嘲笑うかのように、人と人の隙間を軽やかにすり抜けた。

「く、くそ! この鳥めっ!」

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