呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「病弱な噂があったのは、お姉様も同じだわ! お姉様は人前に出ていなかったのに、アレシュ様から求婚されて……!」

 ロザリエは爪を噛み、イライラしながら、王妃をにらんだ。

「でも、敵国よ。敵国にロザリエを嫁がせるわけにはいかないの」

 父上のお気に入りであるロザリエを失えば、皇妃は自分の寵愛が薄れると考え、そばに置いておきたいのだ。
 俺の母上を罠にはめ、父上を奪った狡猾な女。

「そう……そうよね……。お姉様は敵国へ嫁いだのよ」

 ブツブツとロザリエは呟いた。
 そして、俺に視線を向け、満足げに微笑んだ。
 その笑みを見て、俺はロザリエの戦利品だと感じた。
 ロザリエは俺とシルヴィエを罠にはめ、自身は呪いを受けたが、思い通りになった。

「ドルトルージェ王国で開かれる結婚式には、お兄様が出席するの? 私も一緒に連れていって!」
「これは外交で、遊びではない。父上も反対なさるだろう」

 最近のロザリエは、わかりもしないくせに、帝国の政治にも口出しをする。
 そんな娘を父上は頼もしいと思っているらしく、ロザリエの言葉にうなずいていた。

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