呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
 ――ロザリエの時と同じです。お兄様はまた嘘をついて、人に罪をなすりつけるんですね。

 お兄様は幽閉処分になった私に対して、罪悪感を抱いていた。
 だから、二度と卑怯な真似をなさらないと信じていたのに、それがとても残念に思えた。
 結局、お兄様はなにも変わらなかったのだ。
 皇帝になるためなら、どんな卑怯な手も使う。
 私と一緒にいる侍女たちだって、いざとなれば、捨てて逃げる。
 お兄様を信じ、帝国のためと思っている彼女たちを裏切って――

「お兄様は到着されているのですか?」
「結婚式に参列なさいますから、当然です」
「ラドヴァン様と一緒にきた侍女たちから、到着したと教えていただきましたから!」

 一度も挨拶にこないお兄様をおかしく思っているはずだけど、侍女たちは必死だった。

「なにかあれば、こちらへ駆けつけてくれます!」
「ラドヴァン様が味方ですもの。心強いですわ」

 ――きっとお兄様は来ないでしょう。

 失敗した時は、私と侍女たちを切り捨てるつもりでいる。
 私はわかっていても、彼女たちにそれを伝えれなかった。
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