呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「まるで、風が吹けば、散ってしまいそうな儚さをお持ちだけど、それがまた美しいわ」
「病弱というお話ですもの。気を付けて差し上げなくては」

 さらに視線を集め、動悸が激しくなり、胸に手をあてる。

 ――ああ! なんて心地よい緊張感っ!

 殺されるかもとか、死んでしまうかもとか、そんな緊張感と違う。
 注目を浴びるなんて、一度もなかったから、自分がこんな恥ずかしがり屋だったとは、今まで気づかなかった。
 新たな自分の一面を発見して嬉しい。
 ありがとう、政略結婚。
 こんにちは敵国。
 顔がにやけて、笑顔が止まりません。

「まぁ! なんて優雅な微笑み!」
「銀糸のような髪に、透き通るような白い肌。青い瞳はサファイアのよう」

 でも、私は敵国の皇女。
 うっとりしている令嬢もいれば、嫌悪する令嬢もいる。

「ご覧になって。シルヴィエ様の手袋とヴェール。一度も外されないのよ」
「田舎者に触れるのが、お嫌なのでしょう」

 そんな! 誤解です!
 駆け付けて、すぐに握手したいくらいだった。
 むしろ、握手大歓迎。
 なんなら、ハグもしたって構わない。
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