呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
各国から招待された王族と貴族が、レグヴラーナ帝国の振る舞いを眺め、眉をひそめた。
――これは、困りましたね。
招待客の中にいるお兄様は、場を取り繕うどころか、口元に笑みを浮かべ、パーティーが台無しになることを望んでいるようにさえ見える。
「私からアレシュ様に、花のお礼をいたします」
「俺に?」
雪のような白さを持つ大輪の花、雪を両手に持ち、背をまっすぐにし、あごを引く。
大勢の招待客がいる広間に、私の歌声が流れた。
ざわめきが消える。
「シルヴィエ様が歌っていらっしゃるわ」
「若々しく透明感のある美しい声ですこと」
伸びやかな歌声が、夜の闇に響き、一曲歌い終わり、一礼する。
拍手が起き、明るい雰囲気に包まれた。
けれど、お兄様は私をにらんでいた。
――余計なことをしたと思っていらっしゃるのね。
私の家族は嫁ぎ先での幸せを家族は望んでいない。
望むのは、アレシュ様の死と、この国の混乱である。
「シルヴィエ。手を」
私の前に手が差し出されていることに気づき、ハッと我に返った。
アレシュ様の大きな手。
――これは、困りましたね。
招待客の中にいるお兄様は、場を取り繕うどころか、口元に笑みを浮かべ、パーティーが台無しになることを望んでいるようにさえ見える。
「私からアレシュ様に、花のお礼をいたします」
「俺に?」
雪のような白さを持つ大輪の花、雪を両手に持ち、背をまっすぐにし、あごを引く。
大勢の招待客がいる広間に、私の歌声が流れた。
ざわめきが消える。
「シルヴィエ様が歌っていらっしゃるわ」
「若々しく透明感のある美しい声ですこと」
伸びやかな歌声が、夜の闇に響き、一曲歌い終わり、一礼する。
拍手が起き、明るい雰囲気に包まれた。
けれど、お兄様は私をにらんでいた。
――余計なことをしたと思っていらっしゃるのね。
私の家族は嫁ぎ先での幸せを家族は望んでいない。
望むのは、アレシュ様の死と、この国の混乱である。
「シルヴィエ。手を」
私の前に手が差し出されていることに気づき、ハッと我に返った。
アレシュ様の大きな手。